常に形を変えるケープコッドの海岸線には危険な浅瀬が多く、航行する船に危険を知らせる灯台も狭い半島に85塔も点在しています。半島名のコッド(鱈)が示すようにこの付近は全米有数の漁場で、メルビルの「白鯨」で有名な捕鯨基地ナンタケット島があります。1845年(弘化2年)に浦賀に最初に現れたアメリカの大型船も捕鯨船(マンハッタン号)でした。19世紀にとって捕鯨は生活に不可欠な存在。鯨油はランプの燃料、鯨蝋はロウソクの原料でもあり、マッコウクジラの脳漿は軍用燃料オイルや潤滑油の不凍液として現在でも使われています。船団が命懸けの漁から戻る時、ケープコッド灯台の灯火は命の灯火だった筈です。アーク灯からエジソンの電球の時代になっても光を屈折反射するガラスの需要は変わることなく、ここにあった全米最大のガラス工場でGE電球の大量生産を支えました。
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