jukebo目の前に広がる大海原と砂丘。無我夢中で走り出した子供時代の原体験。あの砂の感触や皮膚に当たる潮風の感覚。狭い半島の中に砂漠と湿地帯、草原と潅木林、無数の池と入江が混在するここ「ケープコッド」には子供を無我夢中にさせる原風景・・・懐かしい本能を刺激する全て揃っている場所なんです。H.モローやR.フィンチなど多くの作家を虜にしたこの白日夢のような半島を彷徨うだけで脳と心が酸素で満たされます。ケープコッドの風景がもたらす至高の官能「蘇生感」を現地から報告します。実はここケープコッドは近代メディアの通信・ラジオ・映画・テレビの全てに関わりのある場所でもあります。
 → もう一つの風景=時代の音(動画)を聴きながら見る 




夢中で走ったあの頃へ
「公園でも子供は楽しく遊んでいますよ」
「やれやれ。本当の遊びとは生き抜くための命がけの訓練です。身体が小さく軽い子供だからこそこなせる・・・それをバカな親や社会がその機会を奪っている」

「最近の子供や若者の身体能力の低下は目立ちますよね?」
「危ないからさせない・・・それがより大きな危険を招くことに気づかない。生命にとって最も大事な危険予知能力が麻痺しているという事です」

「弱者切り捨てになりませんか?」
「弱者を切り捨てるのではなく、弱者にならないよう子供の頃から鍛えろという話です。昔の人は弱者になる頃に寿命が尽きていた。今は無理やり弱者を大量生産している。何かの陰謀かも・・」

「探偵団らしい発想ですね。でも弱者にならない・作らないという発想には賛成です。でもこの砂丘とどうゆう関係が?」

「ようやく本筋に戻ったね明智君!砂丘の最大の魅力は裸足で飛び回れること。勿論、危ないゴミを捨てる愚衆がいないことが条件。次に砂丘には高低差があって時々小さな池やブッシュがある。要するに生き物が生き抜くための能力を身につける自然の舞台なんです。本能を麻痺させる人工的なレジャーランドなんか問題外です」