title

極上のランチョン/Lunch 
 ← アカンサス入口 / Acanthus Top 

愚かな地球人を救うために日々奮闘するマダムKの主戦場が「サロン・アカンサス」。妖怪や宇宙人とのバトルが繰り広げられる魔界への出発駅であると共に「帰還兵」の到着駅でもあります。そんな探偵団兵士を「食堂のおばちゃん」に化けたマダムKが慈愛のランチョンを振舞ってくれます。勿論、「普通の人」は対象外・・・・それには深い訳があるのです。あまりの旨さに「もしかしたら地球外物質なんか含まれていませんよね?」なんてマダムK聞こうものならたちまち「炭素」に戻ります。尤もそんな野暮な地球人には食事を振舞うことはありませんが、くれぐれも「宇宙マナー」を守りましょう。

←ガラスパワー(conservatory)を浴びてご満悦なお客さん、ではなく日本人のフリをした「うっとり探偵団」の事務局長。公認イタリア語ガイドでもあります。




↑時折、こうゆう得体の知れない外人客が・・・どう見ても米軍関係者とは思えず、その独特の訛りから東欧系の工作員と踏んだものの「ミュータント」の線も捨てきれず、気を緩める訳にはいかない秘密基地なのでした。


何だかんだ言ってもテレビや雑誌で取り上げられるので、それを見て訪れるお客さんも少なくありません。この場合は直ちに「一般人モード」に切り替える必要があります。そんな時には人気番組「ちい散歩」の地井武男さんの色紙が、それまで漂っていた妖しい雰囲気を一掃して「ハイカラなお店」に戻してくれます。




浦賀湾を見下ろす小高い丘に佇む「サロン・アカンサス」のランチョン風景。麻布や代官山の「高級レストラン」が色褪せる「官能」に満ちています。何故?少し目の肥えた人ならさりげなく使われている食器がハンパないことに気付きます。何しろ趣味が昂じて骨董屋をやっていたほど・・・軽く家が建つほどのコレクションの持ち主です。そんな環境で育ったお嬢さん「ミスK」が極める「マイセン」の絵付け磁器。食器も味のうちなのです。




何故かバチカン関係者と「会談」するミスターK。「あれっ!イタリア語喋れたっけ?」なんて心配する必要もなく、彼女は日本語ペラペラ・・・それもその筈、彼女の夫はTBS「ちゅーぼーですよ」にも登場する有名シェフ。我がうっとり探偵団の団員でもあります。地球代表の最強料理人としてマダムKに挑む打ち合わせ風景なのです。


ランチョンの秘密
「サロン・アカンサス(Acanthus)」の驚異は極上ケーキだけではありません。マダムKの「面接」をパスすると、地球人のグルメなんて吹き飛ぶようなランチョンに出会えます。食材は全て厳選した素材から選んだ手作り、なんて「偽装くさい説明」が恥ずかしくなるような悪魔的な美味です。

「ランチョンって何です?」

「ランチ=昼食だと思ったら大間違い。昔はそんな習慣はなかった・・・」

「本当ですか?」

「詳しくは →こちら に出ていますが、国や歴史によって大違い。戦国時代以前の日本では昼食はなかったし、英米では高級でフォーマルなランチは、ランチョン(昼食会)と呼ばれて、労働者の栄養補給を目的とした食事と区別されていたそうです」

「レストランはなかったんですか?」

「詳しくは →こちら に出ていますが、食堂の発生は11世紀の中国、客の注文に応じて調理した食事を出すという今のスタイルが登場するのは西洋では18世紀とか」

「割りと最近なんですね」

「元々レストラン(restaurant) とは回復を意味するフランス語の”restaurer”から来た言葉で何か連想しませんか?」

「ルネッサンス!」

「当たり!”魂の復活” なんて言う人もいますが、何のことはない、美味しいものを食べれば元気なる・幸せになるというだけです。文化の元は食べ物なんです」

「判りやすいですね。あれっ!文化はカルチャーって言いますよね?」

「さすが探偵団。カルチャー(culture)の語源はラテン語の colere(耕す)つまりagriculture(農業)という訳です」

「食が生物の基本なんですね?」